家の”衝動買い”できますか?
2023年7月26日

いきなりですが、みなさんは”衝動買い”をしたことはありますか?

・お店に行く前までは買うつもりはなかったものの、行ったら欲しくなってしまい購入していた
・通販番組を見ていたら、ついつい購入してしまった

など、誰しも経験したことがあるのではないでしょうか。

かく言う私も、暇な時間にAmazonや楽天市場を覗いては、ついついポチっとしてしまうことがあります…笑

家は”衝動買い”できるのか?

では、家はどうでしょうか?

『人生で一番高い買い物』といわれる住宅ですから、衝動買いするなんてとんでもないと思う人が大半でしょう。

買ってしまった後では取り返しがつかないし、そもそも自分に合った適性価格も良く分からない。

そんな中で衝動買いなんでできるはずない!

私のHPをご覧になっている方は人生を真面目に考えている方が多いでしょうから、おそらく多くの方がそう思われたのではないかと思います。

そして、そのお考えは非常に正常です。

家は”人生最大の衝動買い”である

私は前職を合算すると住宅や不動産に携わってもうすぐで約10年です。

そんな私の持論ですがズバリ、

家は”人生最大の衝動買い”である!

と断言します。

ある日のAさん

ここで少し私の創作にお付き合いください。

ある日のAさん夫妻の行動です。

家は近いうちに欲しいなーと思っていたが、最近友人が立て続けに住宅購入したので、なんとなく自分もそろそろかなと思っていたAさん。

そんな中、玄関にチラシが入りました。
「〇〇駅徒歩5分!ラグジュアリーな新築マンションが堂々の売り出し開始!内見申込はこちら!!今なら来場者全員に粗品プレゼント!」

そもそも一戸建て希望でしたし、マンションなんて見たことないAさん夫妻。
ただ、駅まで近くて通勤がとても便利な点が気になり、粗品ももらえることだしーと半分冷やかしで見てみることに決めました。

《内見当日》
気持ちいい晴れの日でした。

約束の5分前に内見するマンションに到着したAさん夫妻は、外観を見てハッと息を飲みました…!

Aさん「うわぁー!めちゃくちゃ高級そうなマンションだねー!」
妻「エントランスの横にあるのはジムかしら!あっ、看板にコンシェルジュが24時間常駐って書いてあるわ!」

恐る恐る中に入ると、感じの良いおじさんの不動産屋さんがご挨拶に訪れました。
営「第一印象はどうですか?それでは中もご案内しますね」

室内も新築で綺麗なのは当然のこと、妻の希望していたL字のキッチンや窓からの眺めも最高です。
特に、案内された角部屋は朝日もしっかり入り、バルコニーも他の部屋より広いんだそう。ここで犬を遊ばせたら喜ぶだろうなぁ。

一通り中を見たAさん夫妻は感動しっぱなしでした。

その後設営されていたテーブルに通され、高級そうなコーヒーを出された後、営業マンが物件の説明を始めます。
いろいろ小難しい説明を受け、難しい話はよく分からないけれどなんとなく良さそうな印象でした。月々のローンも今の家賃より2万円高いくらい。なんとかなりそうだけれども、やっぱり自分たちには少し高いかなぁとAさん。

そこに営業マンが声をかけます。

「この物件は最近出たばっかりなんですけど、本当に問合せが多いんですよねー。今日の午前も3件くらい問合せがありましたし、他のお部屋はもう結構埋まっちゃってます。もし気に入ったなら早めに申込しないと来週にはもう無いんじゃないですかね。今ここで決めてもらえるなら、上司に掛け合ってあと50万円値引きできるか確認してみますけど、どうしますか?」

急な展開にAさん夫婦はびっくり。
迷ってると無くなっちゃうかもかぁ・・・。
本当かなぁー。
でも確かに良いマンションだし、本当に人気なのかも。

Aさん「○○(妻)はこのマンション見てどう思った?」

妻「駅も近いし通勤も便利そうだわ。私はすごく気に入ったわよ」

やっぱりそうだよね。Aさん自身もはじめて見たマンションにもかかわらず、すっかりここが気に入ってしまいました。
そして何より迷っているうちにこの物件を他人に取られては後悔してしまいそうでした。

不動産は一期一会ってネットにも書いてあったし、これが”縁”ってやつだな!

うーん・・・

よし!!

Aさん夫妻「「ここで申込お願いします!!」」

…創作にお付き合いいただきありがとうございます笑

ある日のAさんを通して物件購入を擬似体験していただけていれば幸いです。

Aさんの例は完全な私の創作で、モデルとなった方もいらっしゃいません。
ただ、意外と多くのみなさんがこんな感じの衝動買いでマンションや土地をお決めになるのを、実際に目の当たりにしています。

”衝動買い”して問題ないのは誰?

衝動買いが良いとか悪いとかの話は一旦置いておきましょう。良し悪しはそれぞれの価値観によって変わってきますから。

ただ上記のAさんは住宅を”衝動買い”しました。

さて、Aさんは”衝動買い”した結果どうなったでしょうか・・・?

もしかしたら全然余裕で返済できているかもしれませんし、またもしかしたら途中で返済出来なきなって家を手放さなくてはいけなくなっているかもしれません。

人生で一番高価な買い物を衝動買いした結果、人生で一番後悔する買い物になっている可能性は捨てきれません。

ただ、不動産は1点モノです。

気に入った物件が見つかった時、決断しなくてはいつまでたっても住宅購入は進みません。

では”安心して衝動買い”できるのは誰でしょうか??

それは、”衝動買いできる準備”をしていた人だけです。

まとめ

”衝動買いできる準備”にはいろいろ種類があります。

・貯金をしっかり貯めておく

・親に住宅購入を考えておくと話を通しておく

・親からの贈与があるか確認しておく

そして、一番大切なのが『自分がどれくらいまで買えそうか知っておく』ということだと思います。

せっかく見つけた物件を逃さないために、事前準備をされておくとことおすすめいたします。