超ざっくり!インボイス制度って何!?

はじめに

「いよいよ令和5年10月からインボイス制度が開始されます」

・・・とニュースや新聞などで報道されていますが、インボイスって結局どういうこと?という方もいらっしゃるかもしれません。

もちろん詳しく調べたい方は国税HPやインターネットで検索すればいくらでも出てきますが、ここでは忙しい皆様の代わりに、”超ざっくり”と概要のみ解説いたします。

 

【超ざっくり解説】

インボイスって?

登録した事業者が一定要件を満たした「インボイス(適格請求書)」を発行することで、売手が買手に対して正確な適用税率や消費税額を伝えることになります。

 

インボイス制度がはじまるとどうなる?

インボイスの交付がない取引は、“仕入税額控除”ができなくなります。

例えば2,200円の商品を販売し、お客さんから200円の消費税を受け取った商店Aさんがいたとします。
一方で商店Aさんはこの商品を作る材料などで100円の消費税を仕入先Bさんに支払っていたとしましょう。

この場合、制度開始前は200円(受け取った消費税)から100円(支払った消費税)を差し引いた100円を納税すれば良かったのです。
(この差し引けるシステムを仕入税額控除といいます)

 

実は制度開始後もこのシステムは変わりません。
ですが、この改正により
“仕入先Bさんがインボイスの登録事業者かどうか”
“商店Aさんの納税額が変わってくる”というのが今回のポイントとなります。

 

仕入税額控除について

消費税には“免税事業者”というものがあり、売上が1,000万円以下の事業は消費税を納める必要はありません。

ただ、残念ながら仕入先Bさんが”免税事業者”のままだと商店Aさんは仕入先Bさんに支払った100円の消費税を仕入税額控除することができず、なんと売上分の200円の消費税をまるまる納めなくてはならないのです・・・。

つまりBさんが免税で支払わない分、商店Aさんが肩代わりしなければいけなくなり、商店Aさんの税負担はいままでより増えてしまうというわけなのです。

 

何が問題になっているの?

商店Aさんが免税事業者の仕入先Bさんとこれまで通り取引を継続してくれれば、Bさんとしては何の問題もありません。

一方で、商店AさんはBさんと取引すると税負担が増えてしまうわけですから、
・免税事業者じゃない、新しい取引先から仕入れる(=取引の停止)
・Aさんが消費税を負担する代わりに、Bさんに値下げ要求
をすることも十分に考えられるわけで立場が悪くなってしまいます。
ですからBさんサイドの方からはインボイス反対の声が上がっているというわけです。

「じゃあBさんもインボイスを発行すれば良いじゃん?」
と思った方は非常に鋭いです!

もちろんBさんがインボイスを発行できれば商店Aさんはこれまでどおり”仕入税額控除”を使うことができます。ただ、インボイスを発行するには、事前に”インボイス発行事業者”として登録を受ける必要があり、登録を受けると売上が1,000万円以下であっても”課税事業者”として消費税の申告が必要になってしまうのです。

つまり、Bさんはこれまで”免税”されていた消費税を納めなくてはならないことということになり、
・免税事業者のままのメリットを選ぶ
or
・課税事業者になってこれまで通り円滑に取引をする
の大きな選択を迫られている、ということになります。

 

まとめ

色々な立場や考え方の事業者がいるので”これが正解!”という明確なものはないでしょう。免税事業者の立場からすると手元に残るお金が減ってしまうので面白くはない一方で、そもそも免税事業者は消費者から間接税として”預かった”消費税を納税せず益税として利益の一部としているため、それを納税することで大原則である税の公平性に沿うものになるという声が出ていることもひとつの事実です。

国としてはインボイスで税収が上がる見込みとなりますが、ぜひこの国の未来が良い方向に向かうように使っていただきたいものですね。

2023年10月 ふるさと納税の改悪!?

はじめに

2023年10月から、ふるさと納税のルールが変わることをご存知でしょうか?
以下に変更のポイントをまとめましたので、皆様のご参考になれば幸いです。

 

●変更ポイント

(1)「5割ルール」の厳格化

ふるさと納税の寄付金を地域で生かせるよう、諸費用を寄付金総額の5割以下におさえようというルール(=いわゆる5割ルール)があります。

それらの諸費用は返戻品や広告費に使われていますが、現状では領収書の発行事務費用や申請書の受付事務費用の経費は諸費用に含めなくて良いとされていました。

しかし、10月からはそれらが「募集に関する費用」として算入されることになり、返戻品等に充てられる費用が圧縮されることとなります。

🔶わたしたちへの影響
 返礼品の量が減ってしまう
 or
 同じ商品でも寄付額が高くなってしまう可能性がある!

 

(2)熟成肉・精米は同一都道府県内産のみ

お肉やお米は大変人気のある商品ですが、その中で海外から輸入したお肉を地元で「熟成」させたものを返礼品にしているケースがあります。
ふるさと納税という地場産品を返礼品としている制度からすると、これは本当に“地場産”であるかとうかという指摘の声もあったようで改定の対象となりました。

🔶わたしたちへの影響
 返礼品のラインナップが減少してしまう可能性あり

 

まとめ

ある市ではふるさと納税の返礼品でAmazonギフト券を返礼品にするなど、制度本来の目的から逸脱した、過激な納税集めをするなど問題になったことも記憶に新しいです。

今回の改定はふるさと納税という制度の目的からすると全うな改正であるとは思います。

一方で消費者からすると「同じ寄付金額ならば、より良いものをもらいたい」という方も多くいらっしゃると思います。

もしふるさと納税をされるなら、もしかすると9月末までにされた方がメリットがあるかもしれません。

持病のある方の住宅ローン

”健康な人”は意外と少ない?

「現在健康ですか?」

そう聞かれた時に、現在入院中以外の方は「はい。それなりに健康だと思います」のような回答をされるのではないでしょうか。(不健康だと思う方は早めに病院に行ってください)

では、「過去3年(5年)以内はずっと健康でしたか?病院に行ったことはありませんか?」と質問を変えるとどうでしょう。
少し迷う方も増えてきたのではないでしょうか?

ご存じの方も多いかもしれませんが、住宅ローンの審査には年収などのお金に関する項目だけではなく、生命保険に入るための健康の審査も含まれます。
そして、”一般の方が考える健康”と、”生命保険に関する健康”とは少し違ってくるのです。

あくまでも”生命保険に関する健康”だけの観点から見れば、全く健康です!という方は意外と少ないというのが私の個人的な感想です。

 告知について

 告知とは

銀行等で住宅ローンを借りる際には『団体信用生命保険』という生命保険に加入が必要になることが一般的です。ここでは団体信用生命保険の説明は省略しますが、ざっくり言えばローンを借りている方が亡くなってしまったら、その後の返済は免除されますよというものです。

そして、その生命保険に加入できるかどうかには『告知』が必要になります。
これは健康状態を、保険会社に自己申告で告げるという行為であり、大変重要なものでもあります。

具体的には『告知書』と呼ばれる用紙にいくつか健康に関する質問が記載されており、その質問に”はい”か”いいえ”で回答する形で告知が進んでいきます。
全て”いいえ”であれば健康状態は問題ありません。おめでとうございます。
対して、一つでも”はい”があればその詳細を告知する必要があります。

 告知に”はい”があったらローンは組めないのか?

上記のように告知に”はい”があったからと言って、その時点でローンが組めなくなるのではなく、保険会社による査定のうえ、組めるかどうかが決まります。

告知内容について、つい嘘をついて良く見せたくなるのが人間の心ではありますが、それは絶対に許されません。事実をありのまま正確に記載することが求められます。
付け加えると、可能な限り詳細に事実を告知した方が、良い回答になる可能性は上がると思われます。保険会社も、よく状況が分からない方を引受するにはリスクがありますから。

 もし保険に加入できないと言われたら

病気によっては、保険会社から団体信用生命保険には加入できないとお断りをされることがあります。せっかく夢にまで見たマイホーム購入に水をさされるわけですから、そのショックは大きいですよね。お気持ちは痛いほどわかります。

ただ、保険に加入できないと言われたからと言ってマイホームを諦めなければいけないわけではありません。ここからは少し対策法を書いていこうと思います。

フラット35を検討する

一番はじめの審査は、どの金融機関に出しましたか?
おそらく不動産屋やハウスメーカーの営業マンに案内された銀行で出した方が多いのではないでしょうか。

もし健康状態が原因で団体信用生命保険に加入できず借入できないとなった場合、次に営業マンはフラット35を案内してくるでしょう。

フラット35という名前くらいは聞いたことがある方も多いとは思いますが、このフラット35は団体信用生命保険の加入が任意です。ということはお金の面さえOKならば健康状態がどうであれローンを組むことができるわけです。
確かにローンを組めれば家を購入できますし、不動産屋やハウスメーカーの営業も喜ぶでしょう。

ただ、万が一亡くなってもローンは残りますが、遺された家族は大丈夫ですか?
フラット35(団体信用生命保険加入なし)の選択をされる方は、この点をよく考え、亡くなっても遺族に影響が無いようにしてからローンを組むようにしてください。

そもそも、なぜダメだったのか?

視点を変えると、そもそもなぜ保険の査定が通らなかったのでしょうか。

「それは健康状態に問題があったからでしょう」と言われればそうなのですが、健康状態の何に問題があったのでしょう。

色々な問題が考えられますが、
・営業マンに言われるがまま書いたため告知内容が詳細でなかった場合
・完治していればOKだった場合
・告知の時期に問題があった場合
・審査する保険会社を変えれば通った場合
など、もしかすると状況によっては保険加入ができたかもしれません。

フラット35にも良い部分が多くありますが、銀行(団体信用生命あり)でローンを組む選択肢があれば、無駄な利息や保険料を払わなくても良いかもしれません。

営業マンに言われるがままフラット35で組むのではなく、状況を整理し銀行ローンの選択肢を広げることを最後まで諦めないでください。

健康状態は人それぞれ違いますので、当然対策もそれぞれですが、共通して言えることは対策は早ければ早いに越したことはないということです。
ローンに迷ったらご相談ください。

住宅の予算作成をはじめる前に

住宅購入について心配になることの多くはお金のことかもしれません。

当事務所にも、
「いくらまでの家なら買えそうですか?」
「メーカーから紹介されたFPさんに言われた金額は妥当ですか?」
など、お金にまつわる相談(特に購入資金)が寄せられます。

予算組を作成するにあたって、当事務所ではライフプランを作成し今後の支払いが無理なく行えるかどうかの相談を進めるのですが、その中で支出のウエイトが大きいのが”日常生活費”です。

日常生活費把握してますか?

あなたは毎月いくら支出しているか把握していますか?

その中でも光熱費など毎月変動する支出や、年に1回程度の支出など、正確に把握されている方は少ない印象です。
逆に言えば、ここがきちんと把握できている人は住宅の予算相談が非常にスムーズになるわけです。

新しい年も始まったことですし、まずは3か月程度で良いのでご自身がどれだけ支出しているのか把握してみてはいかがでしょうか?

ちなみに、今までご相談をされた方や、これからご相談希望の方には、私が作成した家計簿シート(エクセルデータ)を差し上げております。ご希望の方はお気軽にご連絡ください。

相見積りをすべきかどうか

住宅を建てたい!と思ったとき、まず何から始めるでしょうか?

多くの方は、まずはインターネットや雑誌で情報収集し、家の購入に夢を膨らませるのではないかと思います。
同時に、新築住宅を建てたい方は『どこで建てようか』という部分の情報も必要になってきます。

新築住宅をお願いする建築会社には
・ハウスメーカー
・ビルダー
・工務店
などの種類があり、それぞれ特徴や目指す方向性などは違うものです。

その詳細は別のFP通信で記載するとして、ここではこれらの建築会社について”相見積り”をすべきかどうかについて綴っていきたいと思います。

”相見積り”のメリットとデメリット

”相見積り”とは、2社以上の建築会社を比較することです。

身も蓋もない結論から申し上げると、ご相談者さまが納得される進め方が一番です。
ただ、私個人としては、ご相談者さまの家づくりをより納得いくものにするために、相見積りはされた方が良いのではないかというスタンスです。

以下にその理由についてメリットとデメリットとして整理していきます。

メリット

・各社から間取りの提案を受けることができ、イメージが広がりやすい
・建築会社ごとの工法や、請負に対する姿勢を比較することができる
・比較して決めるからこそ、最終の納得度合いが高い(後悔が少ない)可能性が大きい
・建築会社同士で価格競争が起こるため、1社のみで進めた場合に比べて請負金額が安価に抑えられたり、値引き幅を大きく取れる可能性がある

デメリット

・相見積りを行う建築会社が多いと、打ち合わせが大変
・比較検討を行うため時間がかかる
・建築会社への伝え方が悪いと、相見積りが逆効果になってしまうことも
・1社に絞ってくれるお客様には尽くすが、比較するなら尽くさないとヘソをまげる建築会社もまれに存在する

こんな”相見積り”には注意してください

以上のように、間取り・金額面でメリットの大きい相見積りですが、いくつかのデメリットと注意点も存在します。

ここでは私の住宅会社での経験から、あまり上手ではないなと思った相見積りについてご紹介します。

【お客様は神様パターン】
住宅営業マンや建築会社にとって、お客様は大切な存在です。
ですが中にはその立場を利用して、過剰な値引きや要求を行うお客様がいるのも事実です。

例えば、
・A社は○○をサービスでつけてくれたんだから、おたくもそれぐらいやってくれるよね?
→できることと、できないことがあります。

・A社は○○万円値引きしてくれたけど、おたくはどう?
→会社ごとに商品や利益率も違うため値引き幅では比較しづらい。そもそもその値引きも、事前に金額を上乗せした上での値引きの可能性もあるため、交渉の土台としては弱い。

など、その他にもいろいろとあるのですが、住宅営業マンもお客様と同じ人間であり、立場は同等であるということを忘れないでいただけると良いかと思います。

もしその建築会社が気に入っており、もう少し値引きをしてほしい場合には、営業マンをお客様のパートナーとして扱い、頑張ってもらうように進めていただくと良い結果につながるかと思います(ここは別の記事で書きたいと思っています)

【間取りコピーパターン】
そこで建てる気もないのに、間取りの提案欲しさに複数のメーカーに見積依頼されるパターンです。

間取りを書くのにも、建築会社は時間と人を使って作業します。
また間取りはただのお絵かきではなく、周囲や土地の状況・関連する法規などのチェックも必要なのです。

確かに多くの間取りは手に入るかもしれませんが、そのような行為をしていることを営業マンに知られると、その後警戒されてしまう可能性もあるためご注意ください。

余談ですが、住宅を設計するうえでの単位にはメートルと尺とがあり、そもそもの単位が違えば同一の間取りを実現することは難しいです。(広大な敷地があれば別ですが)

まとめ

建築会社も相見積りは慣れているケースが多く、相見積りをすることで気分を害されることは少なくはなってきています。

最低限のルールを守った上で、気に入っているメーカーを複数社比較することで、結果として良い家が建つのではないかと思います。

住宅建築について迷うようなことがあれば、いつでもご相談ください。

家の”衝動買い”できますか?

いきなりですが、みなさんは”衝動買い”をしたことはありますか?

・お店に行く前までは買うつもりはなかったものの、行ったら欲しくなってしまい購入していた
・通販番組を見ていたら、ついつい購入してしまった

など、誰しも経験したことがあるのではないでしょうか。

かく言う私も、暇な時間にAmazonや楽天市場を覗いては、ついついポチっとしてしまうことがあります…笑

家は”衝動買い”できるのか?

では、家はどうでしょうか?

『人生で一番高い買い物』といわれる住宅ですから、衝動買いするなんてとんでもないと思う人が大半でしょう。

買ってしまった後では取り返しがつかないし、そもそも自分に合った適性価格も良く分からない。

そんな中で衝動買いなんでできるはずない!

私のHPをご覧になっている方は人生を真面目に考えている方が多いでしょうから、おそらく多くの方がそう思われたのではないかと思います。

そして、そのお考えは非常に正常です。

家は”人生最大の衝動買い”である

私は前職を合算すると住宅や不動産に携わってもうすぐで約10年です。

そんな私の持論ですがズバリ、

家は”人生最大の衝動買い”である!

と断言します。

ある日のAさん

ここで少し私の創作にお付き合いください。

ある日のAさん夫妻の行動です。

家は近いうちに欲しいなーと思っていたが、最近友人が立て続けに住宅購入したので、なんとなく自分もそろそろかなと思っていたAさん。

そんな中、玄関にチラシが入りました。
「〇〇駅徒歩5分!ラグジュアリーな新築マンションが堂々の売り出し開始!内見申込はこちら!!今なら来場者全員に粗品プレゼント!」

そもそも一戸建て希望でしたし、マンションなんて見たことないAさん夫妻。
ただ、駅まで近くて通勤がとても便利な点が気になり、粗品ももらえることだしーと半分冷やかしで見てみることに決めました。

《内見当日》
気持ちいい晴れの日でした。

約束の5分前に内見するマンションに到着したAさん夫妻は、外観を見てハッと息を飲みました…!

Aさん「うわぁー!めちゃくちゃ高級そうなマンションだねー!」
妻「エントランスの横にあるのはジムかしら!あっ、看板にコンシェルジュが24時間常駐って書いてあるわ!」

恐る恐る中に入ると、感じの良いおじさんの不動産屋さんがご挨拶に訪れました。
営「第一印象はどうですか?それでは中もご案内しますね」

室内も新築で綺麗なのは当然のこと、妻の希望していたL字のキッチンや窓からの眺めも最高です。
特に、案内された角部屋は朝日もしっかり入り、バルコニーも他の部屋より広いんだそう。ここで犬を遊ばせたら喜ぶだろうなぁ。

一通り中を見たAさん夫妻は感動しっぱなしでした。

その後設営されていたテーブルに通され、高級そうなコーヒーを出された後、営業マンが物件の説明を始めます。
いろいろ小難しい説明を受け、難しい話はよく分からないけれどなんとなく良さそうな印象でした。月々のローンも今の家賃より2万円高いくらい。なんとかなりそうだけれども、やっぱり自分たちには少し高いかなぁとAさん。

そこに営業マンが声をかけます。

「この物件は最近出たばっかりなんですけど、本当に問合せが多いんですよねー。今日の午前も3件くらい問合せがありましたし、他のお部屋はもう結構埋まっちゃってます。もし気に入ったなら早めに申込しないと来週にはもう無いんじゃないですかね。今ここで決めてもらえるなら、上司に掛け合ってあと50万円値引きできるか確認してみますけど、どうしますか?」

急な展開にAさん夫婦はびっくり。
迷ってると無くなっちゃうかもかぁ・・・。
本当かなぁー。
でも確かに良いマンションだし、本当に人気なのかも。

Aさん「○○(妻)はこのマンション見てどう思った?」

妻「駅も近いし通勤も便利そうだわ。私はすごく気に入ったわよ」

やっぱりそうだよね。Aさん自身もはじめて見たマンションにもかかわらず、すっかりここが気に入ってしまいました。
そして何より迷っているうちにこの物件を他人に取られては後悔してしまいそうでした。

不動産は一期一会ってネットにも書いてあったし、これが”縁”ってやつだな!

うーん・・・

よし!!

Aさん夫妻「「ここで申込お願いします!!」」

…創作にお付き合いいただきありがとうございます笑

ある日のAさんを通して物件購入を擬似体験していただけていれば幸いです。

Aさんの例は完全な私の創作で、モデルとなった方もいらっしゃいません。
ただ、意外と多くのみなさんがこんな感じの衝動買いでマンションや土地をお決めになるのを、実際に目の当たりにしています。

”衝動買い”して問題ないのは誰?

衝動買いが良いとか悪いとかの話は一旦置いておきましょう。良し悪しはそれぞれの価値観によって変わってきますから。

ただ上記のAさんは住宅を”衝動買い”しました。

さて、Aさんは”衝動買い”した結果どうなったでしょうか・・・?

もしかしたら全然余裕で返済できているかもしれませんし、またもしかしたら途中で返済出来なきなって家を手放さなくてはいけなくなっているかもしれません。

人生で一番高価な買い物を衝動買いした結果、人生で一番後悔する買い物になっている可能性は捨てきれません。

ただ、不動産は1点モノです。

気に入った物件が見つかった時、決断しなくてはいつまでたっても住宅購入は進みません。

では”安心して衝動買い”できるのは誰でしょうか??

それは、”衝動買いできる準備”をしていた人だけです。

まとめ

”衝動買いできる準備”にはいろいろ種類があります。

・貯金をしっかり貯めておく

・親に住宅購入を考えておくと話を通しておく

・親からの贈与があるか確認しておく

そして、一番大切なのが『自分がどれくらいまで買えそうか知っておく』ということだと思います。

せっかく見つけた物件を逃さないために、事前準備をされておくとことおすすめいたします。

頭金をいくらいれるべきか

インターネット検索すると出てくる、よくある住宅購入相談の中に

「頭金っていくら入れるもの?」
「住宅ローン控除と頭金のどちらを優先すべき?」

という質問がみられます。

私もハウスメーカー時代には本当によく聞かれた質問のひとつです。

ハウスメーカーの営業マンからすれば、
「無理がない範囲で多く」入れてもらった方が良いでしょう。

ただ、FPという立場で同じ答えを言うかというと、答えはNOです。

頭金を入れるメリット

頭金について、一般的な平均では「購入価格の2割程度」と言われているそうです。

確かに、頭金を入れることのメリットはいくつかあります。

このあたりのメリットはインターネットで検索すればいくらでもヒットしますので、ここでは簡単に留めます。

借入金利の問題

頭金の金額によって借入金利が変わることがあります。
たとえばフラット35の場合ですと、融資率が9割を超えるか否かで、0.2%〜0.3%程度金利に差が出ます。

【参考】住宅金融支援機構 フラット35金利情報

利息軽減効果

頭金を多く入れることで借入金額が減少し、その結果住宅ローン利息が軽減します。
ただし、その分住宅ローン控除の上限額が下がりますのでご注意ください。
※ご年収によっては上限額が下がったとしても全く影響のない場合もあります。

なぜ住宅営業は、頭金を多く入れて欲しいのか

多くの住宅営業マンは、頭金が少ないよりも多く入れて欲しいものだと思います。
私が思うに、理由は2つあります。

ひとつ目は自分のメーカーの予算までは借入が難しいお客様を、商談にあげるためです。

仮にAさんというお客様がいたとして、住宅ローンの仮審査をしたところ、銀行からMAX3500万円まで借入可能と回答があったとします。
ここでハウスメーカー営業のBさんは思うわけです。
「ウチで建てるには少なくとも4000万円はいるよなぁ・・・」と。

借入額が増やせないなら、自己資金を投入してもらうしかありません。
中には収入合算やペアローンという手で借入額を増やす提案をする営業マンもいらっしゃいますが。

これは決して倫理に反することをしているわけではなく、住宅営業というビジネスである以上、仕方がないとは思いますし、お客様も自己資金を投入しても良いのでこの家が欲しい!と思っているならそれはそれで尊重すべき判断です。

そして、ふたつ目は建築総費用が上がるためです。

住宅営業マンの多くは歩合制です。
邪推かもしれませんが、同じ1件ならば、単価が安いよりも高い方が嬉しいのではないでしょうか。
もちろん、あなたの営業担当が自分自身の手取りを上げるために無闇に単価を上げている、というわけでは一切ありませんし、その意図もありません。
ただ、仕組みの一つとしてそうなっており、中には自分本意な営業マンもいる可能性があるという知識を持っておくのは大切です。

それで、結局はいくら入れるのが”正しい?”

ここまで読んでいただき、ありがとうございます。

では、頭金はいくら入れるのがベストなのでしょう?

「購入価格の2割?」

「無理ない範囲で入れれるだけ?」

「住宅ローン控除で損しない金額までいっぱいいっぱい投入?」

「今は金利が低いから、頭金ゼロ?」

すいません。

私の考えでは、『全部正しくて、全部間違い』です。

なぜ正しいか?
購入される方がご自身の選択に納得し、その先後悔がないのであれば、どの選択肢も正解になり得ます。

なぜ間違いか?
未来のことを考えていないからです。

今手元にある預貯金を、頭金として投入することは簡単です。
住宅メーカーや不動産屋さんに指定された口座に振り込むだけですからね。

ですが少し考えてみてください。

ここで入れた現金(頭金)って、あとから取り戻せますか?

例えば、

数年後にお子様が私立の中学校に通うようになり、予定より多くの現金が必要になった
突然車が故障し、予定より早く買い替えなければいけなくなった
兄弟が海外挙式することになり、突然家族全員分の旅費を用意しなければいけなくなった
ガンに罹患してしまい、治療費として現金が必要になった

など、予想していない支出が発生した場合、もし手元に現金がなければどうしましょうか?

住宅購入は大きなお金が動きます。

ゆえに、その先の計画を立てたうえで「お金の戦略」を組んでおくのが安心なのではないでしょうか。

住宅ローンは上手に組むことができれば、非常に有意義です。
しかし、組み方を間違えると「思ってもみなかった」ことになりかねません。
ぜひ頭金を支払う前に、その後の人生を見える化されることをおすすめします。

最後に

私のところに寄せられるご相談で、

「ハウスメーカー営業から紹介されたFPにライフプランを組んでもらったんですけど、これは信用できるものなのでしょうか?」
というライフプランのセカンドオピニオンのご依頼は、実は少なくありません。

正直に申し上げると、「すごく細かく計算してあって、数字の大きなズレもないので安心して良さそうですよ」というパターンと、「それは流石にちょっと楽観的に、買わせるためにプランニングしてない?」というパターンがあるのが事実です。

なんとなく違和感があるからこうしてセカンドオピニオンをご依頼いただくのでしょうが、あなたはどちらのプランニングになっているでしょうか?

もしご自身の住宅購入計画に不安があるならば、可能であれば、”不安を抱えたまま頭金を入れる前”にご連絡ください。